Jielde : ジェルデ
1950年フランスのエンジニア、Jean-Louis Demecqは、当時の作業用回転ランプの配線がポジショニングの妨げになり、断線しやすいことに着眼し、配線のないジョイントを持つランプを開発。
それまでの回転ランプは、ヘッドの角度や向きを変えるためにジョイントを回転させることにより、ジョイント内部の配線が回転を続けるうちに頻繁に切れていた。そこで、ジョイント部の配線の代わりに金属製のリングをかませ、この2つのリングが互いに噛み合い電気を通す仕組みを作ることでこの問題を解決したのであった。
Jean-Louis Demecqは自分の頭文字を取って「Jielde(ジェルデ)」を設立し、新しい構造のジョイントを持つランプを発表。以来ジェルデ社の製品は世界中の工場やオフィスで愛用されるようになり、作業用ランプの世界的スタンダードとなる。
1980年代にはデザイナーやスタイリスト達が一般の家庭での使用を提案するようになり、Ponpidou Centerでの展覧会に出品されたり、Paris Museum of Decorative Artsの参考コレクションに選ばれたりなど。機能と美しさを兼ね備えたデザインに対する評価は定着するようになる。