昭和初期にホテルなどで使用されていた灰皿を再解釈し、スリップウェアで製作した灰皿です。
スリップウェアは、生渇きの素地にスリップ(化粧土)をかけ、この上に筆描きによって模様を加えたり、櫛などで引っかくなどして、様々な美しい文様を生み出す陶芸のうつわ。
手描きで生地に描くスリップウェア独特の風合いは、手作業ならではの温かみと、素朴ながら存在感があります。
灰皿とし用途用途意外にも、お香やパロサントの器として、小物入れとして... 置いておくだけで絵になる佇まいです。
[民藝とスリップウェア]
スリップウェアの発祥は18世紀中頃−19世紀末のイギリスで、柳宗悦が説いた民藝のうつわのひとつ。
母国イギリスで生産が途絶えていたこのうつわを日本で復活させたのが、柳宗悦らと共に民藝運動をけん引したイギリスの陶芸家、バーナード・リーチ。
バーナード・リーチと柳宗悦の出会いによって、現在も実用品としてのスリップウェアが作り続けられていると言っても過言ではありません。